出会いと災難と(下)

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お腹の満たされた愛が玩具に夢中になっている様子を食後のコーヒーを飲みながら、2人で眺めていると、不意にこちらを向いた宙は席を立つとみのりの隣に腰掛けた。 「やっと、ゆっくり話せるね?」 「…それが目的?」 「久しぶりに会ったんだから、甘えさせてよ。」 宙の誘惑に揺らぐみのりの心だが、グッと我慢する。 「ダメ!宙はトップアイドルだよ!1人の女性だけにそんな特別は…」 そこまで言ってチラリと視線を横にやれば、 寂し気に見つめている宙がいて、心臓がキュッと掴まれたような気がした。 「なんで、連絡くれないの?」 「それは…」 宙のマネージャーに言われたことを本人に言うべきか迷っていたみのりだが、きっと言っても言わなくても状況は変わらないと思った。 ーこうして彼が会いに来てくれる限り。 「じつは…」 みのりは意を決して、宙に打ち上ければ、 やっぱりと言った顔をして綺麗に整った眉を下げた。 「…そっか…なんとなく察してた。」 「だから、関わらないように距離を置いてたの。」 「…でも、はっきりしてスッキリしたよ。」
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