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「ダメだよ!そらはアイドルなんでしょ!」
自身のお母さんがアイドルに泣かされていると勘違いして宙をキッと睨む愛に思わず笑みが溢れた2人。
「はは、ごめんね?ママを泣かせた訳じゃ…いや、泣かせちゃったね。」
「ママをイジメるのはダメ!!」
「愛!違うから!大丈夫だから…」
みのりは急いで服の袖で涙を拭くと愛の元へ行き、小さな体を抱きしめた。
「宙は悪くないの…ママが勝手に泣いただけ…。」
「ほんと?」
「本当だよ。ありがとう。」
「そっか!」
みのりの言葉に満足した愛はクマのぬいぐるみを宙に渡すと、みのりを腕を引き、浴室へと足を運んでいた。
「おふろいこうよ!」
「…いや、でも…」
チラリと宙を見れば、こちらに手を振っていた。いってらっしゃいって意味なのだろうかと捉えてみのりは愛と浴室へと向かった。
宙は愛に渡されたクマのぬいぐるみを見ると、
それは自身のグループがデビューした記念に数量限定で販売していたものだった。
首に巻かれた宙のイメージの紺色のリボンに金の刺繍で宙の名前が入っている。
「…ほんと、可愛くてしょうがない…。」
宙は2人が戻ってくるの待っている間、
テーブルの上に残ったピザ箱やカップなどを片付けることにした。
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