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「うわっ!ホットケーキだ!」
宙が帰ってから、二度寝なんて出来るはずも無いみのりは上機嫌で朝の支度を始めていた。
いつもより早く終わった家事に、いつもは時間をかけない朝ごはん作り。
愛が起きてくる頃合いに仕上げたのはフルーツも付け合わせたホットケーキ。
生クリームも少し余っていたので、ホットケーキの側に添えてやり、残りはウインナーコーヒーに。
「ママ、ごうかね?」
「豪華でしょ♪」
いつもと違い、朝から嬉しそうに愛の身支度の手伝いをしてやれば、吊られて愛もニコニコと笑っていた。
「そういえば、そらは?」
「もうお仕事に行っちゃったよ?」
「また、きてくれるかな?」
「愛がいい子にしてたら、来てくれるよ。」
えへへと笑って、フォークでみかんを刺して口へと運ぶ愛を見ながら、みのりはコーヒーに舌鼓みした。こんなに幸せな朝があるんだと噛み締めながら、ニヤけそうになる口元をコーヒーカップで隠す。
「さて、今日も頑張るぞー!」
「おー!」
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