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そしてきました。デート当日。
「ん〜こんなもん?」
姿見の前で最終チェック。
今日のコーデは白のタートルネックに深緑のワイドパンツにベージュのショートコート。
ゴールドのネックレスにさりげなく吊るされたハートの型。
髪はハーフアップでいいかな。
「よし!」
みのりは玄関でショートブーツを履く。
待ち合わせは南駅に10時集合。時間は十分間に合う。緊張するな。移動するにつれて現れる自分の姿を見ておかしなとこがないかチェックしてしまうみのり。
「あれ、もう着てる。」
駅の前近くのコンビニで買ったであろうホットの飲み物を手にしてベンチに座る彼。
「ごめん、待たせちゃった?」
私の声にイヤフォンを取り外す。
「俺も今きたとこだから。」
立ち上がった宙はスラリとした身長をいかして黒のロングコートを羽織っていた。胸元にはシルバーネックレス。
「まずは水族館に行こうか。寒くない?何か飲む?」
「大丈夫!それより行こう!」
駅のホームに向かって行くと休日なので人だかりはそこまで酷くない。
電車に乗ると席も空いていたので隣同士座った。
「今日、すごく楽しみで昨日寝れなかったんだ。」
ほのぼのと話すみのり。実は俺もなんて宙が言うものだからおかしくて笑った。
「五十嵐君、慣れてそうなのに…」
「彼女とデートなんて初めてだけど?」
「へっ!?そーなの?」
まさか宙のハツカノだったと初めて知ったみのりは驚いたと同時に嬉しくもなった。
「五十嵐君、カッコいいから付き合った女の子多いと思ってた。」
「女の子苦手って言ったじゃん。」
「そうだったね。」
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