大学時代のアイドルとママ

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「五十嵐君!!」 「…みのり…」 雪が指指す先に宙がいたので、堪らずみのりは大声で彼を呼んだ。 みのりの声にこちらにやってくる宙。 「おはよう。ごめん、ライン返せてなくて…。」 申し訳なさそうに謝る宙。 「気にしないで。忙しそうだけど、大丈夫?周りの子から聞いたんだけど。」 心配そうに見つめるみのりに宙はグッと喉まで出た言葉を飲み込む。 「大丈夫。心配しないで…。」 ポンポンと軽くみのりの頭に触れる。 「五十嵐、あんまりみのりに心配かけちゃうと嫌われるわよ?」 「!!」 「そっ、そんなことないから!五十嵐君のこと大好きだから!!」 みのりはここまで言ってはっと我に返る。 つい勢いで言ってしまった。 「ありがとう、みのり。」 みのりの言葉が嬉しくて宙は微笑む。 滅多に見ることのない宙の微笑みに雪はドキッとした。それを数人の女子も見ていて遠くでキャーと叫ぶ声が聞こえる。 「3日後。」 「何?」 「3日後の18時。○×ビルの前に来て欲しい。」 「分かった。」 路上ライブまで残り3日。
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