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 リーダー格らしき男のほほえんだ口元から、「ゥトガリア」とか「(ッ)トォガリァ」というような言葉が放たれた(ように僕らには聞こえた)。  すると、彼は背を向いて道を歩き始め、彼に従っている屈強そうな男たちもその後に続いた。  連中の、裸の上半身の背中にはそれぞれ共通したデザインの模様が彫ってある。  僕はエイジの方を見て、首をすくめて見せる。 「トガリア?って言った?どういう意味だろう」  彼も首をすくめて、口元をゆがめる。本当に分からないといった感じだった。 「さあね」  彼らの背中が遠ざかっていくのを呆然と見ていると、5人のうちの1人が立ち止まり振り返って「来ないのか?」といった仕草をした。 「どうする?」  エイジの表情からは疲れ果てたような、時々漏らす口癖の「もうどうでもいい」とでもいうような気持ちが読み取れる。  眉毛に絡まる乾いた土埃が、深くくぼんだ眼孔にぽろぽろと落ちるのが、煩わしいようで、目を細めたまま、男を注視しどうすべきか考えている。
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