間話…あの日

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間話…あの日

「やりすぎだろ?アリス」 「何がですか…兄様?」 「いや、あのお頭に対する仕打ちだよ!不能になったらどうするんだ」 「不能?…何ですかそれ?」 「あ、いや…まあ、兎に角、男は大変なんだよ、色々とさ…で、どうしてあーなった訳?」 「兄様の仰る意味は解りませんけど、色々と聞こうと思ってお頭?変態オジサンかな…?目を覚ましてもらったんですよ、で、裾の長かったスカートをこの辺…太腿辺りまでたくし上げたんです、歩き辛いから」 つまりは膝上20cm程スカートをたくし上げた、偶々その時は下に下着しか付けていなくて色白の足が白日に晒されてたようだった。 「お前ね…それはある意味、あの男を刺激したぞ」 「はい?だって既にパラライズで動けなくしてましたもん…ただ、その男、私のそれを見るや否やいやらしい目を向けて来てヘラヘラと笑うんですよ、何を聞いても答えずに私の足ばかり見ていて、挙句気持ち悪い笑顔迄浮かべる物ですからついグリグリと…」 「うっ…な、成る程」 つまりアリスはそんないやらしい視線を向けられたが為に男の股間をグリグリした訳だ。 「そしたら今度は咆哮の笑みって言うのかしら急に変な声を出したもんだからつい…思いっきり…」 「解った解った…もう何も言うな、アリス…つまりお前はその顔が気持ち悪くて股間を…」 「はい…その通りです、兄様」 オルガは頭を抱えた、まさかそんな事があった等知る由もないしそんな目に合えばアリスの行動も理解は出来たのである、とは言え可成りの事、話を聞けばその男は性別が入れ替わったかの様に気持ち悪い言動を繰り返しているらしい。 男にしてみれば自分の性壁と異常性が面に出て仕舞ったのだろう…話を全部聞いてオルガがバレットとミラに伝えるとバレットは青ざめ、ミラは当然の罰と踏ん反り返ってアリスを褒め称えた。 純粋なだけに向けられた態度に反応して仕舞ったアリスを責めようがない…オルガはただ、彼が正気を取り戻し罪を償ってくれと願う。 一方アリスは最期までオルガ言った『不能』と言う言葉の意味が解らず疑問しか浮かばなかった。 そして馬車はバロッソの村を経由して領都ルードへと向かうのであった。
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