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初めてのバレンタイン…水族館デート
快晴!
キラキラな海、富士山も見えてデート日和♡
ホントのデートなら最高なのになー、っていう駿への気持ちはしまい込んで、1日楽しむって決めた。
「どう回る?順番通り?」
「時間あるし、そーすっか」
早くクラゲや大水槽を見たいけど、辿り着くまでにいろんな種類の魚たち。
「ちっちゃーい!可愛い!」
「こーんなちっちぇのすぐ食われるよなー」
「…だよね、生き残り大変そう」
「瑠羽がコイツだったら、鈍くせぇからすぐ食われちゃうな」
駿、笑ってる。
「だね、それでも駿、守ってくれるんでしょ」
冗談めかして聞いたら、まぁな、って。
だから~、そういう態度が諦めつかない原因なんだってば。
…ま、いっか。気にしてもしょうがない。
一周して、ペンギンしばらく見て、お昼食べてクラゲコーナーではしゃいで、大水槽でまたはしゃぐ。
「瑠羽、そんなに魚好きだっけ?」
駿が呆れるほどテンション上がってる。
だって…デートがだんだん終わりに近づいてるから寂しくなってきて、それをごまかすには他に方法が見つからない。
「はー、楽しいけど疲れた~」
海が見えるテラスにソファを見つけて座り込む。足、ぱんぱん。
「ちょっとお前、飛ばしすぎ」
うん…わかってる。
「イルカショーまで休憩な?休まないと帰りの体力ねぇぞマジで」
「うん」
並んで座って、キラキラ光る海を眺めてた。
「…瑠羽」
「んー」
眠くなってきちゃった…まだお菓子渡してないのに。
「話と、聞きてぇことあんだけど」
「ん~?」
まどろんで、隣の駿に寄りかかって寝ちゃいたいよー
「聞いてんのか?」
「…ごめん、なんだっけ」
「あのなぁ」
駿、声が少し尖ってる。
「ちゃんと聞け」
「…わかった、あ、待って、その前にいい?」
「は?お前、人が話あるっつってんのに」
ごめん、て、リュックからお菓子出して
「…あげる」
「…チョコ?」
「ちょっと違うんだけど、舞衣に教わったの、だから味は大丈夫」
駿、ぷっと吹き出した。
「なんで笑うの~、頑張って作ったのに~」
「や、悪ぃ、味はとか言うから…さんきゅ、開けてい?」
「うん」
つぶさないように気をつけて持ってきたけど壊れてないかな…
「お、ブラウニーじゃん、オレの好きなやつ、いい匂い、うまそ」
「食べてみて」
「ん、いただきます」
駿が食べるのを、ドキドキしながら見てる。
「おー、うまい、すげぇな瑠羽、ありがと」
いい雰囲気!…カレカノじゃないけど。
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