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僕は、新手の何かの勧誘かと、
思ったんだけど、そしたらその居酒屋の
おやじさんが、
「のんちゃん、また始まったのかい?
助手の勧誘が」
と言ったんだ、おやじさんは僕を見て、
「この人は、本当に探偵事務所を
やっている人で向かいのビルのオーナーだよ、
怪しい女じゃないから安心しな」
といったんだ。
正直、僕も持っている所持金も底を
付きかけていて、かといって大見栄切って
新潟の実家から出てきた都合帰るに
帰れなかった。
おやじさんの言葉を信じて藁をもすがる
気持ちで、
「わかりました、やらせてください」
と言ったが、
正直、ちょっと怖かった、でもこのままでは
もっと怖い事になりそうだったので
「えぇ~い、どうにでもなれ!」
と言う気持ちだった。
でも、住む部屋が見つかった、
それがその時の僕には一番安心できること
だったんだ。
そして、その時夏凛さんがとても嬉しそうに、
おやじさんに言った。
「おじさん、今日はこれからお祝いだ!
お店の暖簾下げちゃってよ」
私と、この子・・・え~と名前は、
何て言うんだ?」
「はい、関谷缶助22歳です」
「んじゃあ!缶助、!お祝いだ!何でも
好きな物頼め!好きな物呑め!
おじさん!早くのれんしまってよ!」
そう言いながら、自分のバックから
何やら封筒を出しておやじさんに渡していた。
おやじさんは、
「そんな何度もいらね~よ」
などといっていたが、夏凛さんに押し切られて、
受け取っていた。
すぐに、のれんを片付けに行き、外看板の電気も
消してしまった。
そして、厨房に戻り何処かに電話をしだした。
夏凛さんが、いきなり
「缶助、おまえ寿司は好きか?好きだよな!」
などとここは居酒屋なのに寿司の話をしたんだ。
おやじさんに、
「おじさん!料理、適当に作ったら
一緒にこっちで呑もうよお祝いだから!」
と言っていた。
暫くして、タイのお頭付きやら
色々、料理を作って持って来た。
そこに、寿司が出前で届いたのだった。
「おうっ!新ちゃんサンキュウな」
とおやじさんがいった。夏凛さんも
「寿司屋のおじさん、久しぶり!今日は、
私の新しい助手が出来たから、
お祝いなんだ!おじさんも呑んでってよ!」
そうして、寿司屋のおやじさんも
仲間に加わった。
寿司は、何と特上寿司だった。
今までの人生で特上寿司など
食べたことがなかった。
そして・・・お祝いがはじまった。
ここの、おやじさんも寿司屋のおやじさんも
結構呑んでいてかなり、酔っぱらって
きている、夏凛さんも同じくらい
呑んでいたのに、少しも酔っぱらって
いるようには見えない。
この店のおやじさんが話出した。
「缶助くん、今までのんちゃんは
何人かに同じことをやってんだよ、
だけど今どきの若い者は根性ないね!
まったく!少し働いただけで
直ぐにさじをなげる、缶助くんは、
そんなことないよな、頑張れるよな!
探偵の助手の仕事を。
住み込みで家の心配いらないし、
給料ももらえるし、のんちゃんに
付いて行けば間違いないよ!」
今までに何人か働いていた、
それで直ぐに辞めて行った!どんな、
ブラックなんだ?とすごく、
すご〜く不安になった・・・・・・
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