吞兵衛、夏凛の酔いどれ探偵、捕り物控  猫飼村 殺人事件

43/50
前へ
/50ページ
次へ
店長を呼び出してもらい、名刺を渡す。 このお店の店長はオーナーさんだったので 話が早かった。 今までのいきさつをかっちゃんが 話す。 猫飼村のある、おばあさんから 手紙を受け取り、その手紙の主を探していた所 亡くなっていた。更に調べて行くと 手紙の主は自分の祖母だったことが判明して この事件の完全解明をするために 猫飼村でその、おばあさん宅で世話になりながら 事件を追求している所。 との話をオーナーにしたところ、オーナーは 目を輝かせながら、協力してくれることとなった。 小説でも推理もの探偵ものが好きと言うことで 快くビデオを見せてくれた。 猫飼村の事件も知っていて、とても協力的に 対処してくれたので私としても非常に 助かった。 肝心のビデオをオーナーが日にちと時間で探し出して くれて、そこには初老の男性が写っていた。 顔は上からの映像なので余りよく解らなかったが その映像を写真に収めた。 かっちゃんもスマホで写真を撮っていた。 何枚か写りのいいものを写真に収め、また何か 気が付いたことでもあれば、連絡をくれと 猫飼じいさんの家の電話番号を教えておいた。 くれぐれもよろしくと、念を押してコンビニを後にした。 「でも、ビデオに写っていたのはラッキーだったな」 かっちゃんが言った。 「そうね、この写真を見てじいさんたちが何か気付いて くれる物があれば、尚ラッキーね」 時間として、小一時間で事が済んだ。 このあとは缶助の元に向かう。 デパートの駐車場に車を止め、缶助に電話を入れる。 缶助は、今地下の食料品売り場に居るという。 急いで缶助の元に向かった。 缶助は肉の売り場にいた。買い物用の台車には、 沢山の食料品が乗せてあった。 生活必需品などは、買い終わっていて、事務所の方に 置いてもらっているらしい。 買い物は缶助にまかせて、私達は、それを車に乗せるために 運んで行った。買い物用台車は全部で5台にもなっていた。 店員も手伝ってくれて、一回ですんだ。 車に買った物を乗せていく、ビールに日本酒にティッシュやら トイレットペーパーやら、味噌醤油、調味料など あらゆるものを缶助は買い揃えていた。一軒の店が出来るくらいの 量だった。 車に積み込んでいる最中に、缶助が生成食料品を しこたま買い込んで、駐車場に来た。 台車が2台で店員が1台を押していた。今度はそれを 車に詰め込む。かっちゃんの大きいRV車の室内が 荷物で溢れかえっていた。 缶助が、おつりを出した。 しめて、18万円程で済んでいた。 「このデパート結構安かったです。僕は いくらくらい掛かるのか、ドキドキしてましたが こんなに買って、この値段だったら安いです」 と嬉しそうな顔をしていた。 私達は、手掛かりとたくさんの荷物と一緒に 猫飼村に戻って行った。 また、1時間程の山道をドライブする。 猫飼じいさんの家に着いたのは、午後の2時を回っていた。 私達が帰って、まず驚いたのはお恵ばあさんだった。 「何だで、この荷物は!!」 3人で車の中の荷物を降ろしていく。 たちまち、居間は荷物で溢れかえった。 缶助が冷蔵庫に入れる物とかを、素早く分け 片付けていく。 「おばあさん、足りないものは無いと思います すべて、呑辺探偵事務所、所長の夏凛さんからです」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加