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 同居生活を初めかれこれ2週間ぎこちない部分はあるものの概ね私生活の方は順調であったが職場の方で問題が発生した。  ものすごく些細な問題なのだがラクトからの当たりが強くなった。 それがはっきりとわかったのはクルハと同居することになり時間が足りず昼に新たに必要な書類を書いているときであった。 「ヒガタ先輩珍しいっすね休憩時間に書類を書いているなんて」  声と共に書いている書類をのぞき込もうとする気配がした。振り返るとミルトとラクトが物珍しそうにこちらを見ていた。 「ああ、クルハと住むことになったからな。そのための書類を書いていたのだが家だと時間が足りなかった」 「それって同居ってことっすか! 人が増えると狭くなったりしませんか?」  俺のは狭いアパートなんで2人で住むなんて無理っすねと人懐っこい後輩は快活に笑う。もう1人はというと会話を聞きながらただニコニコと笑っているだけであった。ミルトと同じく笑っているはずだがどこか冷たい何か裏があるのではと疑いたくなるような笑い方であった。  その後2人は仕事に戻ったがラクトの姿はいつの間にか消えていた。業務のことでミルトも探していたようで通りかかった人を捕まえ聞いたところ体調が悪くなり早退していたことがわかった。  次に会ったときは急にいなくなったら心配だから一緒に行動していたミルトくらいには言えと注意しようと思った。だが翌日、ラクトは体調がすぐれないとのことで休みを取ったと聞かされた。 彼はこれまで一度も体調不良で休んでいない。そのため負担を増やすための嫌がらせなのだろうか、と勘繰ってしまうのだった。  
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