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真の男
「なぁ。俺達からパンティ渡されても、菜々子姉ちゃんだって恥ずかしいよな」
「それはそうだけど……」
今日一日、裕介の奮闘を見てきた。
ボロボロになりながらも菜々子姉ちゃんのパンティを護り通した裕介を、俺は男として認めていた。
「だからこれ、お前にやるよ」
俺はポケットから赤いパンティを取り出して裕介に握らせた。
「えっ!?」
裕介は驚いて俺の顔を見る。
「匠、お前だって菜々子さんのこと……」
「もちろん好きだよ? でも俺たちはいとこだし、付き合うとかは無理だから。
お前なら、菜々子姉ちゃんのこと、命に代えても護ってくれそうだし」
「匠! お前ってやつは!」
裕介は手にした赤いパンティであふれる涙を拭った。
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