推理

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推理

「おい、い、今のパ、パ、パン……」 「しっ! 騒ぐな裕介!」 俺は動揺する裕介を睨みつける。 「他の奴らに気づかれるだろ!?」 裕介は両手で口を抑えるとコクコクと頷いた。 額を寄せ合い、俺たちは小声で話し合う。 「袖口にパンティって……」 「洗濯したときに入ったのかな?」 「そんな都合のいいことってあるか?」 「だってそれ以外、考えられねぇだろうがよ?」 裕介は俺のジャージをじっと見つめて言った。 「それって、昨日菜々子さんに貸したジャージだよな?」 「……ああ」 「ってことはそのパンティ、ひょっとして……!?」 「だから騒ぐなって裕介!!」 「おい、鍵占めるから早く出てくれよ〜」 日直に急かされた俺たちは、慌てて教室を出た。
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