ファンタジーなんてガラじゃないと思う

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『だから、われらの世界への招待状を届けさせたにゃ』 「招待状……?! まさか」  サツキが踏んだキラキラ光るアレのこと? 「危ないよ。アレで足の裏から血が出たんだからね」 『体に入れる為に必要な事なのにゃ』 「……えっ?!」 『この世界はにゃ、サツキが猫になれる世界なのにゃ』  はい? 私が猫になりたいなんて一度も思ってないにゃが、あわわ……  サツキの中で何かが変化し始めているように感じた。   頭を抱えようとした時、サツキの腕が見えたが、みるみる毛に被われ始めた。 「ひゃっ!!」  慌てて顔を触ると…… 「いやぁぁぁ……」  顔もゴワゴワした毛で被われていた。  パニックを起こしたサツキは、急に目の前が暗くなり、プツッと意識を失った。ぐらりと倒れるサツキを間一髪支えたのは、ふわふわもこもこのマシュマロのようなスノだった。 『あ、お前、にゃんこのぬい! 偽物が何しに来たのにゃ!!』 『私のサツキを帰してもらうにゃ』 『なんにゃとー! 皆の者であえにゃー!!』
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