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『もしもし。大沢か?』 「……はい…」 『ここ暫く休んでるけど、どうした?具合でも悪いのか?』 「……いえ……その…ちょっと…」 『まぁいいや。明日は来れそうか?勿論、無理にとは言わないが』 「……分かりました…」 塾を休んでいる間、その時間はテキトーに時間を潰してから帰宅していたから親にはサボってる事はバレていない。 なのに… シロ先生からの電話に、咄嗟に誤魔化したものの明日は行かざるを得ない。 今はまだ、シロ先生の顔も淳人の顔も見たくないのに… 淳人からの連絡は、電話もメールも悉く無視を決め込んでいた。 そのうち、携帯電話が着信を知らせる事は無くなった。 これで良い。これで良いんだ……そう、自分に言い聞かせて 翌日、講座の終わった頃合いを見計らって訪れた教室で、俺を見たシロ先生はにっこり笑いながら 「久しぶりだな~、大沢」 「……はい…」 「体調が良くない、とかじゃないのか?」 「……ええ…」 「そっか、なら良かった…………桐島淳人と何かあった?」 「…っ!!」 一番聞きたくない名前に、身体は正直だった。
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