【6】

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【6】

部屋のベッドで横になって、シロ先生の事を、淳人の事を思い返してみる。 俺はシロ先生が好きだった。 淳人の事を大切な親友だと思っていた。 その2人が抱き合うのを見て、悲しくて腹が立って、2人の顔を見たくないと思った。 ……淳人はどう思った? シロ先生は淳人は俺が好きだと言った。 淳人は俺がシロ先生を好きだと気付いていた。 俺がシロ先生を見ている時、淳人はずっとどんな気持ちで俺を見ていたんだ…? 枕元に放った携帯電話を見る。 着信履歴にもメール受信BOXにも、ズラッと並んだ淳人の名前 でもそれは数日前から途絶えたままだ 淳人からの連絡が途絶えてからも時々、俺は携帯を見ていた。 …何故だ? ……待っていたのだろうか、淳人からの連絡を 淳人は俺から離れて行かないと確認をしたかったのだろうか? 淳人を突き飛ばし走って逃げたあの時、後方で自転車が倒れる様な派手な音がしていた。 淳人は怪我をしたかもしれない。 俺は自分の事だけでいっぱいだった。 自分だけが傷ついたと思い込み、淳人も傷ついていたかもなんて考えもしなかった。 最低なのは俺も同じか… 携帯電話を手に取る。 着信履歴の番号をコールする。 淳人に謝ろう。 ちゃんと会って話をしよう。
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