第9話 赤いイジュースを極めろ!?

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「全く……無茶するんだから…。」 サンディルは少し怒っていた。 「それよりだ。 お前は俺が与えた3つの試練を今なら全て達成可能なはずだ。」 「まぁ、そうでしょうけど……。」 サンディルは否定はしなかった。 「新たな試練を追加しなければならないということが分かったな?」 ヘライクマーはそう言った。 サンディルは気が遠くなりそうだった。 「赤いイジュースって奥が深いのね…。」 「だから言ったろ?赤いイジュースは工夫しだいで何にでもなれると。」 「想像しだいでなんにでもなるじゃなかったっけ??」 「そうそう!想像しだいで! …って、どっちでも変わらないだろ!」 ヘライクマーはつっこんだ。 「でも想像しだいでって言われても…ものを動かしたり飛ばしたりすること以外何も思いつかないわ。」 「それはあるかもしれないな…。 俺もこう見えて想像力は乏しいから力技でものを浮かすことぐらいしか思いつかないもんな……。」 「ということは新しい試練っていうのは…。 想像力を発展させろってこと??」 「そうさせたい気持ちもあるが、今はとにかく赤いイジュースの強化が必要だ。 今のパワーのままじゃ、どんな敵が来ようとも安心することは出来ない。 だから重いものをとにかく沢山持ちあげろ。 想像力に関しては俺には不向きだからな。 パワーで何とかしろ。」 ヘライクマーのパワー押しな意見にサンディルはそれでいいのかと思ったが、言い返せることもなく。 「わかったわ。」 と答えた。 「まずはそうね……。 そうだ!この本を持ち上げてみるってのはどう??」 サンディルはヘライクマーが管理している本を持ち上げようとした。 「これか……。まぁ別に問題ないか。 持ち上げてみろ。」 「いくわよ……。」 サンディルは左側頭部を擦り、「オービエクト」と唱えた。 赤いイジュースは飛び出した。 そしてサンディルは赤いイジュースを本に流し、少し様子を見て浮かそうとした。 「せーのっ!!」 本は次第に震え始めて、今にも浮きそうに見えた。 しかし……。 「ダメ!!もうこれ以上力が出ない!!!」 サンディルは力がそれ以上出せずに、ギブアップした。 「ハァ…ハァ…もうイジュースを出せる力が微塵も無い……。」 ヘライクマーはアドバイスすることにした。 「これは軽いアドバイスだが、脳筋みたいな意見だ。 イジュースを筋肉だと思え。 筋肉は重いものを持ち繊維がちぎれて修復し、さらに強くなる。 それと同じで赤いイジュースの光の繊維も重いもの持つことで今みたいにちぎれてさらに強くなるんだ。 つまり、何が言いたいか分かるか??」
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