第2話 植物の人間!?

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次の日の夜… サンディルとシンディは植物人間が現れると思われるファーゲシュタのとある通りに訪れた。 その通りには人がたくさん来ており、和気藹々と賑わっていた。 「わぁー凄い賑やかになってるわね。 この人たちも走る植物くんに興味を持って集まったのかしら…。」 シンディはワクワクしていた。 「そりゃそうよ。 理由もなしにこんな所に集まるはずないじゃない。 普段は人通りなんで全くない通りなんだから。」 サンディルはそう言った。 しかし、サンディルも興味を持っていなかったわけではなかった。 テレビで話題になっているものを目の前で見れるということはサンディルにとってワクワクすることだった。 「あと何分くらいでここを通る予定なの? 私依頼者の仕事をこの後済ませなきゃいけないんだけど…。」 サンディルは楽しみな反面仕事が残っているという楽しくない現実も見ていた。 「後30分くらいで来るんじゃないかしら。早く見てみたいなぁ!!」 シンディは完全に楽しみでいた。 サンディルは少しシンディが羨ましかった。 「ねぇ、シンディは今何の仕事をしているの?」 サンディルはおもむろにシンディに尋ねた。 「私?私は雑誌会社で情報収集の仕事をしているの。」 「情報収集?スキャンダルとか??」 「んー、それもあるけど私たちの担当はもっと刑事側に近い感じだわね。」 「へぇー。」 サンディルは何となく理解したようだったが、何となく理解してない感じだった。 それから2人の懐かしい会話が弾み、時間が流れていった。 そして、いよいよ走る植物が目の前を通り過ぎる時間になった。 周囲はざわつきはじめ、その場の高揚感は増していった。 「そろそろ来るんじゃない!?時間になったわよ!!」 サンディルは少し興奮気味だった。 「ちょっと待って!静かに耳をすましてみて。」 シンディはサンディルに耳をすませるように言い、サンディルはそれに従った。 すると、遠い方から「タンタンタンタン」と足音が聞こえてきたのであった。 そして、足音は徐々に大きくなり、やがて緑色の体をした人間がすぐ近くを通ってきた。 サンディルはその植物の人間が目の前を通って行った瞬間を見逃さなかった。 その顔は自分の走る道を見つめているようだったが、どこか悲しげな何かを感じる様な瞳をしていた。 サンディルはこの瞬間に何か自分と同じ境遇をこの植物人間は生きていると自然に感じ取ったのであった。 「サンディル!サンディル!」 肩を叩かれながらシンディに呼ばれてふと我に返ったサンディル。 「凄かったわね、まさかテレビでしかみれないと思っていた物がリアルで見られるなんて!」 シンディは余韻に浸っていた。 「えぇ…!そう…凄かったわね!!」 サンディルは適当にそう答えた。 「あの植物くん、最終的にどこへ向かうのでしょうね…。」 シンディはまだ余韻に浸っていた。 それから2人はサンディルの家へ戻って行く事にした。 「ねぇ、もしもさ、植物くんの向かう先が自分の家だったらどうする??」 シンディは訳の分からない質問をした。 「それ、どういう意味??家の前に植物の人間が立っているかもって話?」 「そう!だったらどうする??」 「シンディはお気楽でいいわね。 そんな訳の分からない空想のために頭の容量が空いてるなんて羨ましいわ。」 「こんな話するのサンディルにだけよ!」 「それなら少し嬉しいわ。 でもあまりにも有り得ない話しすぎて追いつけないわよ。 もうすぐ家に着くけどもしそれで本当に植物の人間がいたとしたら…。」 2人はサンディルの家の前に着くと言葉を失った。 「…え?」
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