5人が本棚に入れています
本棚に追加
22歳、独身。彼氏が最後にいたのは…いつだったか。高校を卒業してからは、特にほかと変わりのないような介護の仕事をしていた。
本当なら大学に行きたい気持ちもあったのだが、幼い頃に両親を亡くして、叔母夫婦に養って貰っていた身として、大学進学は諦め、少しでも早く稼いできちんとお金を返したかった。
「みぃちゃんのしたいことをしなさい」って、叔母さんはいつも言ってくれていた。それでも、血の一滴の繋がりもない叔母さんの旦那さん…つまり叔父さんからしてみれば、私の存在はお世辞にも“良いもの”ではなかったと思う。
別にやりたいことがない訳では無い。だけど、お金と時間を犠牲にするほどか?と聞かれれば、そこまでのものでは無い、と言える。
そんな私は、社畜と化してフラフラと帰り道を歩いていたのだ。
この社畜の私の唯一の癒しは“Rinn”という歌い手さん。彼は…私の幼なじみだった人で、私の初恋の人。
今では遠い存在になってしまったけれど、今もきっと東京で可愛い彼女でも連れて楽しんでいるんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!