後命1日

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「ねぇ、凛斗がさ上京するんだって教えてくれた日のこと、思い出したいんだ…教えて?」 私は、生き返らせてもらったあの日のことを凛斗に聞いた。 私が死んで1日だけ生き返らせてもらったこと、あの日話したこと全ては凛斗の記憶にはなかった。 ただ、あの日私が凛斗へ告白した言葉、凛斗が私に言ってくれた言葉はそのままだった。 あの日から4年、本当に大物の歌手になって私をむかえにきてくれた。 「美空が支えてくれたんだよ」 私の知らない空白の4年間があるし、なんならその4年はかなり大事な4年間であることは間違いないが、死ぬ前の人生に比べれば180度違う。今がきっといちばん幸せだと、私は思う。 1回死んで好きな人と結ばれる世界線も悪くないけど、やっぱり死ぬ前に伝えとけば、初めからあんな思いしなくて良かったのかな。
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