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火の通った焼き網にホルモンの皮部分の皮目を下にして置く。
ジュウ、と身の焼ける心地いい音が鳴った。
「そういやオーディションはどうだった? 今日だったんだろ 」
比較的早く焼けるタンを口に放りながら言った問いは俺に向けられたもの。
育てているホルモンに目線を固定して返す。
「落ちたよ。 朝の日課が出来ていなかったのが良くなかった 」
聞いてきた友人が分かるわぁ、と前置いて。
「俺、今回で8社目で全部ダメ。 さすがにへこむよな 」
「勝った。 俺10社 」
「競うとこ違うだろ 」
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