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「これで大丈夫なのか…」
私はFに訊いたが、Fは大きく首を横に振った。
「こんなもんじゃアカン。一時的に抑えてるだけや。ちゃんとやらんと…」
そう言いながらノリ子先輩の口に噛ませたおしぼりを取った。
そしてノリ子先輩の背中を摩っていた。
向かいに座っていたヨウ子先輩の手の甲が赤くなっているのが見えた。
あれ…。
私はそのヨウ子先輩の手をテーブルの上に引っ張った。
Fもそれに気付き、
「これはアカンな…。急がんと」
と言って立ち上がる。
そしてテーブルの上に置いていた岩塩を今度はヨウ子先輩に握らせた。
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