友人Fの本懐3 - 卒業の夜に -

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「何処行ってたん」 と関口がFに聞いていた。 Fは関口の耳元でこそこそと話をしている。 ハンズだろ、ハンズ。 私はそう思ったが、何も言わなかった。 関口の先輩がバイトをしているという居酒屋へ行き、奥の個室に入る。 先輩が高校生だからと気を使ってくれたのかもしれない。 自己紹介をしてもらい、一個上の先輩はサワ子、ヨウ子、カズミ、ノリ子という事がわかった。 その先輩たちの卒業祝いの飲み会だという事もわかった。 理解出来ていないのは、何故、私がこの飲み会に呼ばれたのか。 確か関口の先輩が色々とサービスしてくれて、注文してない料理がバンバン運ばれて来て、メインの鍋になった頃には何も食えない状況だった記憶がある。 そしてその頃に話が始まった。
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