光と闇を束ねし者ー17歳のリオナー

フードの女

「んー…」

ソフィは温かいベットの上で目が覚めた。
つい先程まで男達に襲われていたはずなのに、その後の記憶が全くない。

「また、変身しちゃったのかな…」

布団から身体をゆっくり起こす。
アレになった後はいつも身体が気怠い。
頭が少しずつ覚醒していくと、いつも寝泊まりしている宿と景色が違う事に気づいた。
宿屋よりも大きなベッド。アンティーク調タンスが横に並んでいて、向こう側に窓も付いている。

「ここはどこだろう」

起き上がって、部屋の外へと出てみる。
部屋は2階で一階の踊り場が見渡せる。
人気もなくガランとしたその屋敷にソフィは驚きながら一階に降りる。

一階の左の奥に扉があり、そこからガチャっとノブを回す音が聞こえた。

「お、ソフィ。気が付いたか」

ウブェルが顔を出すと手招きする。
まだ何がなんだかよくわからないソフィは、首を傾げながらウブェルが手招きした部屋へ歩き出した。

「彼女がフードの女らしい」

部屋の中にいたのは、ソフィよりも年上に見える、金髪の少女。
長い髪は一つに括られ、高めのポニーテールになっている。
フードの女と言われたが、今は被っていない。

「はじめまして、ソフィ」

軽い口調でフードの女は挨拶をした。
ソフィはペコリとお辞儀をする。