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何だか賑やかになった?
心の声
(な~に~これ~!めっちゃいる!回りにめっちゃいる!至るところに猫がおる~!
えっ、えっ、いくらでも連れてきて良いとは言ったけどさ、家族多くない?数十匹いるじゃん!しかも、これ何?僕と同じ様に座って並んでんじゃん~!ちょっと、気になって気が散るわ~聞いてみなきゃ気が済まないわ。
聞くにも念力で、力使うんだぜ!
疲れるけど、聞いてみるか。
おい、そこの、そなた…
これは何だ?そなたの家族か?とても多くないか?何故、皆置物の様に並んで座っておるのじゃ?)
ねこ神様、すみません。お言葉に甘えさせて頂きました。はい。僕の家族なんです。皆、ねこ神様の様に並んで座って居たら、それぞれに、ご飯を置いていって貰えるかなと思いまして…
見ての通り家族が多いもので、育ち盛りの子も居るので、ある程度の量があると嬉しいなと思って並んでいるんです。僕達には、こんな事くらいしか出来ませんから。
(そうじゃったか。健気に偉いのぅ、沢山のご飯にありつけると良いなぁ…)
ねこ神様、こちらに居させて頂き、ありがとうございます。何か必要な事があれば、何なりとお申し付け下さい。
心の声
(なんと健気なんだ、皆が沢山のご飯にありつけるように、僕も頑張らなきゃ!
でも何か、最近どんどん僕、神っぽくなってきてる…)
何となく、今日もまた、おじいさんとおばあさんが、来てくれる気がするなと感じとった。
心の声
(何か気のせいかもしれないけど、今日もまた、おじいさんとおばあさんが来てくれる様な気がするから、また僕の新たな神的な力を使う時が来たな!念力で今の現状の画像を2人の頭の中に送ろう!多分、僕に出来ない事は無いから余裕だろうけどね!)
ん~ん~ん~ん~ん~えい!えい!えい!
ん~えい!えい!えい!
心の声
(うわっ、結構これっキツかったわ!多分出来たと思うけど、後で成功したか結果が楽しみだ!)
1時間後、道の先から、またゆっくりゆっくりと、おじいさんとおばあさんがやって来た。2人は大きめの袋を持って歩いて来た。
しばらくして、僕の前に来ると、おじいさんとおばあさんは、いつもの様に僕を拭きながら、話し始めた。
「ねこ神様、御告げは届きましたよ。ここに居る猫ちゃんを助けて欲しいのですね。それと、これっ、いちご大福も食べたかったのですね。伝えてくれて、ありがとう。」
心の声
(僕、ヤバくない?僕って、神じゃない?スゲー神の神じゃん!しかも、いちご大福の画像も送ったっけな?めっちゃ嬉しいんですけど!マジで、おじいさん、おばあさんありがとう!2人の寿命も伸ばしちゃうよ!)
「ほらね、おじいさん、ねこ神様の御告げだったでしょう?信じなかったけど、今と全く同じ光景じゃないの。持ってきて良かったわね。」
「おばあさん、本当だね。持ってきて良かったね、急いで皆にご飯をあげよう。」
2人は、そんな会話をしながら、動かず並んで座っている、猫ちゃん達に1匹ずつ、ご飯を配り始めた。
「なんてお利口さんの猫ちゃん達なのかしらね。おじいさん。」
「そうだね。可愛いなぁ~。また持ってきてあげよう。おばあさん。」
「そうね。運動にもなるし、元気なうちは出来るだけ持ってきてあげましょうね。」
それから、おじいさんとおばあさんは毎日来る様になった。
そして猫ちゃん達も、相変わらず毎日毎日、おとなしく並んで座っている。
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