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高峰のその言葉、それはもう颯真や花那が何かを企んでいることをすでに察していると確信できるものだった。
つまり……詳しい説明は不要で自分も協力をしたい、彼はそう言いたいのだろう。
協力者が増えることはとても有難い、だが高峰を危険に晒してしまう事を兄の涼真はどう思うだろうか？
誰よりも高峰の事を気にかけていたのは、他でもない涼真なのだから。
「涼真さんが留守の間、私なりに色んな事を調べさせて頂きました。きっとお役に立てるはずです、だから……」
「高峰さん、貴方はそこまで兄さんの事を……」
ただの補佐ならここまでするわけがない。兄をそこまで信頼しそのために何かしたいと思ってくれる気持ちが、颯真は何よりも嬉しかった。
計画の全てを話すことは出来ない、だが高峰の気持ちはそれでも変わらないだろう。それならば……
「力を貸してもらえますか？ 俺たちが話せることは限られています、それでも良いのならば」
「もちろんです。意外とワクワクしてますよ、私。子供の頃はお転婆だとよく祖父母に叱られてましたから」
冷静沈着そうな今の高峰からは想像できないが、そんな頃もあったのだろうか？ 高峰の言葉に何か引っかかりを感じながらも、颯真と花那は今夜の事について話し合いを始めたのだった。
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