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オシドリ夫婦の真実
スズメ&ムクドリ「えええええええええええええええええええええええええええええ!?」
オシドリ♂「ああ、僕を前の男と勘違いしてたか。そんなにそっくりかい?」
オシドリ♀「似てるところもあると思うわ。男の趣味が変わったわけじゃないもの。」
ムクドリ「すすすすみません、鳥違いしてて。まさか別人とは思わず。」
スズメ「前の旦那さんと何かあったんですか?」
ムクドリ「ばか!人様の事情に首を突っ込むんじゃない!」
オシドリ♀「…振ったのよ。」
スズメ「え。」
オシドリ♀「浮気してたから。振ったのよ。」
スズメ「…なんかごめんなさい。」
オシドリ♀「いいのよ。そもそもオシドリで一途なほうが珍しいくらいだし。」
ムクドリ「そーなんすか!?」
オシドリ♀「私も今の旦那も少数派。あまりもの同士がくっついたようなものよ。」
オシドリ♂「僕はそれでもいいと思ってるけどね。実際、幸せだし。」
オシドリ♀「あなた…。」
ムクドリ「…あー、いい雰囲気のところ悪いんですが、そろそろ本題の方に入ってもいいですかね?」
オシドリ♀「あっ、ごめんなさいね。」
オシドリ♂「いや、すまないね。話が盛り上がってしまって。どんぐりについてだね?」
スズメ「はい。」
オシドリ♂「申し訳ないが、僕たちもあまりわかってないんだ。一応このあたりにはいくつかあったのだけれど、夫婦の分を取ってしまったら残りはそこのあたりに落ちてる分くらいかな。」
オシドリ♀「今年は本当に少ないのよ。池の底にもほとんど落ちていなかったわ。」
スズメ「そういえば池にも一つ二つ浮いているくらいですね。」
ムクドリ「あれは食うなよ、スズメ。浮いてるやつは中に虫が湧いてたり、腐ってたりするからな。」
スズメ「腐ってるのはやだなー。」
ムクドリ「あ、オシドリさん。手間取らせてすみませんでした。いったん帰るんでここからは夫婦水入らずで。」
オシドリ♂「では、お言葉に甘えさせてもらおう。」
オシドリ♀「もう、あなたったら♡。」
ムクドリ「早くいくぞ。スズメ。」
スズメ「あ、これムクドリ君の分のどんぐり。」
ムクドリ「さんきゅ。いったん休憩しよーぜ。」
スズメ「おっけー。」
そうして僕たちはどんぐりを食べつつ休憩をとることにした。今回の調査で分かったことは、どんぐりが全てなくなったわけじゃないこと。今食べてるのを含めてみても、オシドリさんたちの分もあったんだよね。ほかのどんぐりはどこに行っちゃったんだろう?
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