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「全部貰っちゃっていいの？」
「いいよ、琴音はコーヒーより紅茶？」
「出来れば紅茶をいただけると喜びますね！」
「了解、ちょっと待ってて」
「ありがとう〜」
早速ここで食べて行く気らしい琴音のために紅茶を淹れてあげる。琴音はローテーブルの上に色々とお菓子を広げて上機嫌だ。
「どれから食べよっかな」
「私、その抹茶のフィナンシェ？だけ欲しい」
「これ美味しそうだよね！なら私はまずこっちの苺味の方にしてみようかな」
「琴音ってそんな食べてよく太んないよね？」
「家系の遺伝子じゃないかな？」
我が家はみんな痩せの大食いなんだよねえ、と羨ましいことを言っている。
「胃下垂ってやつなのかな、多分」
「それって結局何なの？胃が下に行くから何？」
「私もあんまわかってないけど食べても太らないのはそれが理由なんだと漠然と…」
「適当な奴ね」
「小鞠だって大酒飲みのくせに細いじゃん」
「まあ私も割りと体質だけど」
最近時々食べ過ぎたり飲み過ぎたりするとお腹がぽっこりしている気がするけど、放っておけば数日で元通りになっている。
私も琴音同様にあまり体重変動の大きいタイプではなかったので、特別神経質になったことはないけど、さすがにアラサーに突入し始めると代謝も落ちてきそうで怖い。
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