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この後も、私はこの光景を何度か見ている。
この年の夏休みに、何度も父方の祖父母の家に遊びに行ったのか、それとも翌年の夏休みに、母猫が次の子猫を生んで、その子猫に同じことをやっていて、それを見たのかは、やはり記憶にない。
一度か二度、猫が捕まえたトンボがオニヤンマだったこともあった。
当時すでにオニヤンマは貴重だと言われていたが、猫からトンボを取り上げて逃がしてやったとしても、おそらく手遅れだったろう。
当時も思っていたが、トンボのほうからわざわざ猫に向かって飛んで行かなかったら、あんなに簡単に捕まらなかったと思う。
現在では、田舎でもトンボは数が減ってしまった。
よって、動物にケンカを売るトンボの存在を立証しようにも、今なら動画を撮るという方法もあるのだが、多分できないだろうと思われる。
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