『わたしの恋に引導を。』

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 以前、わたしは怜那ちゃんにつまらないこと言って怒らせた、──ううん、傷つけた、のかもしれない。 『わたしは怜那ちゃんみたいに小さくも可愛くもないし、髪もこんな色で……』  本心だった。それは確かよ。本当に、心の底から羨ましかったの。  平均あるかないかの身長に、お人形(ドール)みたいな綺麗で可愛い顔、さらさら艶やかな長い黒髪。  怜那ちゃんは、わたしが欲しくて堪らなかったものを何もかも全部持ってるみたいな存在だった。  だけど彼女にしてみたら、それこそわたしにとっての長身や黒くない髪と同じで、忌々しいものだった、のかな。  普段はあんまり感情出さないし、後ろ向きなところなんて見当たらない怜那ちゃんが、あのときは本気で怒ってた。  わたしのせいで。
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