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通りにある店を、気になる所に入っていく美姫達についていく。
お店につけば自然と手が離れ、美姫と二人でお店を見て回る。
拓海達も離れて二人で見てる。
買い物とか行けばいつもこんな感じ。
どうしても女同士になってしまう。
「これ可愛いね」
二人で見ている食器。
シンプルだけど濃淡のあるグラデーションのお皿と小さめのボールのセット。
「4色あるから良さそうだね」
ピンク、黄色、黒、白。
「竜?」
美姫が二人を呼べば近づけば、自然と美姫の横に竜が、私の横に拓海が立つ。
「これ、どうかな?」
「おっ。いいんじゃね?」
「拓海の家に置いといてよ」
「ん。その代わり使いに来いよ」
「行くよ。雪の料理食べに」
「あ、私が作るんだ(笑)私、竜の料理が食べたい(笑)」
「そんな可愛いこと言われたら、腕振るっちゃう(笑)」
そんな会話も楽しくて、ほぼ即決で購入した。
「じゃあちょっとこれ車に置いてくる」
「私も行くよ」
二人で腕を組みながら、背を向けて歩いてく。
「結局買って貰っちゃった」
「買わせとけ。あいつらが言い出したんだから(笑)
俺らも少し歩くか」
ポケットに手を突っ込んで歩いてる拓海の横を歩く。
何でそうしたのか分からないけど…その腕に手を回した。
「えっ?」
立ち止まられると恥ずかしい…
「ごめん」
離れようとすると、腕を身体に付け抜けないようにする。
「このままがいい」
また歩き出す拓海。
「あの子と何もないって言ったけど、ずっと手は繋がれてた…」
「じゃあ俺はこのままで」
少し歩くとクレープを売ってるお店があって、少し振り向きながら通りすぎると拓海が止まった。
「食べるか?(笑)」
「えっ、何も言ってない」
「気になるんだろ?」
恥ずかしくて目を反らす。
「本当に変わらねぇな(笑)
食べたいって言えばいいのに(笑)」
昔もこうやって歩いて、美味しそうなお店を止まって…って言いづらくて通りすぎる。
そんな小さな行動も拓海は気付いて止まってくれる。
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