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「ねぇ、みっちゃん?」
人通りのないビルの間に入り込んでいく。
人気がないことを確認して、壁に押し付けられた。
「ちょっと…」
「この…格好なに?」
足の間にみっちゃんの足が入り込み、スリットから足が出てしまう。
その足を下から撫で上げる。
「やっ、ちょっと、やめて」
「俺の時と違う。そんなに社長に襲われたいの?」
「やっ、違う…美姫が…」
際どいところまで触られて、その手を押さえようとしても力が入らなくて…
「俺だって嫉妬する。
次、デートする時これで来て。
じゃないと…」
膝を股に押し当てて
「襲うから」
顔が近づき耳元で言われた。
「んっ…離れ、て」
「離れてほしかったら、俺の顔見て名前呼んで。竜さんも雪って呼んでた。
じゃあ俺もいいよね。ねぇ、雪。呼んで」
顔に手を添えられ、目線が合い待ってる。
その目は完全に怒ってて…
目が合うと言えないし、いまだに触られてる足が気になって…
「ほら、早く。雪。
言わないと…キスする」
近づいてくる顔に
「わ、わかったから…
か、楓…離して…」
足が下ろされ、足を触ってた手が離れ、少しだけ距離が出来たけど、顔は近いし顔に手を添えられたまま。
「来週の土曜日。空けといて」
「ま、まだわかんない…」
ゆっくり添えられてた手の指が唇に付けられ、口を開けられる。
「んっ、」
「分かったら連絡して。
決まってないなら、予定入れないでね」
コクコク頷くと指が離れ、その指をみっちゃんの唇に付けられる。
「今はこれで我慢する。次は…止まらなかったらごめんね。
じゃあね。雪さん。邪魔してごめんなさい」
いつもの顔に、言葉に戻ったみっちゃん。
乱れた私の服を直し、腕を掴み優しく表に出ていく。
出ると、こっちを腕組みして見ていた拓海。
「お待たせしました。すみません。
お借りして。止めに入られるかと思いました」
「もう、いいだろ。雪。美姫達が待ってる」
「雪さん。また明日」
みっちゃんは私に振り向き笑顔を向けて歩いていった。
拓海が近寄ってきて、
「大丈夫か?」
いつもの様に頭をポンっと叩く。
「だ、大丈夫」
「そっか、なら行こう。
美姫がクレープ取ったから、新しいの買おう」
「あっ、うん」
拓海は私の手を取り美姫達の所へ歩いてく。
後ろの視線が気になるけど、今は振り向けない。
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