ダブルデート

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「はい。雪」 「えっ?」 「さっきのクレープ食べちゃったから、買っといた」 「ありがとう。美味しそう」 無理に笑う雪に、美姫が竜に何かを言って 「ちょっと離れて食べようか」 美姫が雪を連れて離れていった。 「俺らも少し離れるか」 「…あぁ」 コーヒーを貰い少し歩く。 「大丈夫か?」 「いや、今すぐにでも殴りに行きたい」 さっきの雪の姿を思い出すと、手に力が入る。 「殴らなかっただけ偉かったな」 「…社員でもあるからな」 「複雑だな。取り敢えず美姫に任せよう」 「雪?大丈夫?」 「いや、みっちゃんが男に見えて…怖かった」 「可愛い後輩じゃなくなった訳ね」 「今度デートに誘われた…この格好で着てくれって…」 触られた足の感覚が今も残ってる。 「何された?」 「イヤ、言いたくない…」 「そっか…雪?」 「みっちゃんは…男には見えない。 断らなきゃ…これ以上は堪えれない…」 「デートで言うの?」 「ちょっと考えないと…」 触られて気づいた…身体が震えた。 怖いって思った。 あの子と付き合うことは考えられない。
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