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森屋ぽぽあっと様
Recrute-CHA☆BAN
https://estar.jp/novels/25660769
コメディと一口に申しましても、様々な方法論があります。
漫才調、落語調、ほんわか系……今回のイベントでも「こういう方法があるのか」と勉強をさせて頂いております。
さて、その中でも独自の世界観を持っているのが今作です。それは一言でいうと、『有無を言わさぬパワフルさ』なのですよ。読み手の胸ぐらを強引に掴んで「さぁ行くぞ」と引きづられていくのです。その力強いこと、まるでゴリラの如くに。
決して出来がいいとは言えない本作の主人公を、周りの人間が「ンなわけあるかw」と思えるほどの圧倒的で壮大でハチャメチャな方法で盛り立てようと尽力するのです。ウホッ!
所詮、小説は『作り話』ですから、やろと思えば何だってできるはずじゃないですか。しかし実際に書いてみると分かりますが、意外と『枷』ってあるんですよね。例えば将棋で物語を書くとしたら「とてもじゃないが藤井聡太君の話は現実的じゃない」とか、野球テーマなら「大谷翔平選手みたいなキャラを出したら馬鹿にされそう」とか。
でも創作なんだから、そんな細かいことなんざ一切捨てて振り切ってしまえばいいんだと、そういう思い切りの良さが好きな作品です。(きゅるらりーん)
また、前ページの「お母さんオーディション」でも紹介しましたが、この作品でも高度なテンドンのテクニックが使われています。
おばあちゃんがダメならお姉ちゃんが、それがダメならおじいちゃんが……その奇想天外な畳み掛けがとても素晴らしいです。
その発想の豪快さとスピーディーさを、是非とも堪能して欲しい作品です。
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