250人が本棚に入れています
本棚に追加
それが1ヶ月続き。
そろそろ頃合いかな?と思う。
「美子(みこ)いらっしゃい」
今日、私と清太の住むアパートの部屋に、
妹の美子を招いた。
「お姉ちゃん久しぶり。
これ、お母さんが持って行けって」
玄関先でそうやって手渡された紙袋の中には、
母特製の煮豚がタッパーに入れて入っている。
2個年下の妹の美子は、今も実家で暮らしている。
「ありがとう。
後でお母さんにもお礼のLINEしとこう」
それを持ち、美子をリビングへと通す。
「美子、久しぶりだな」
清太も、妹のように思っている美子が来て、喜んでいる。
「清君、久しぶり」
そう言う美子の頬は、少し赤く染まっている。
美子は昔から清太が好きで、それに清太は気付いていないけど。
私は、それに気付いている。
現在もそうだけど、過去にも美子にはそれなりに彼氏が居たりするのだけど、
この子の心は、ずっと清太にある。
清太は昔からずっと私を好きだから、
それは報われない恋。
なんだか、私の結城先生に対するそれと似ているからか、よく分かる。
最初のコメントを投稿しよう!