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お互い、着ているものを全て脱ぎ捨てると。
結城先生は、ベッドボードにある避妊具を付けて、私の中へと入って来た。
私は今まで清太しか男性経験がなく、
だからこそ、よけいに清太と比べてしまうのだけど。
同じように私しか知らない清太と違い、結城先生は慣れているのが分かる。
結城先生がどれ程女性経験があるのかは分からないけど。
清太よりも断然気持ちよかった。
「沢田…」
私の上で、結城先生は腰を動かし、そして、私にキスを落として来る。
「結城…先生…」
私は必死で、それを求めた。
その行為が終わっても、熱は冷めなくて。
ベッドの中、腕まくらをしてくれる結城先生に抱き着く。
「今度は、もっとゆっくりと会おう」
そう言われ、それに、はい、と応える。
結城先生に、 またこうやって会えるんだ。
本当に結城先生が好きだから、
これは不倫なのだと、認めたくなかったけど。
これは、不倫なのだろうな。
「あいつ、浮気してるみたいなんだ」
その言葉に、え、と結城先生の顔を見る。
それは、何を考えているか分からない表情で。
結城先生の言うあいつは、奥さんの事だろう。
「月田先生が浮気なんて…。
ないですよ…」
月田先生を、思い浮かべるけど。
本当に、女優のように美人で。
結城先生よりも、年齢は三つ程上だったはず。
「結城先生は、それで自棄になって、私と」
それで、私を抱いたの?
「さぁな」
それを、肯定も否定もする事はなかったけど。
否定をしない時点で、それは肯定なのだろう。
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