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すると、先生がやって来た。
先生は一応黒板アートを見て驚きはした。
けどやっぱり剛君と春希君は事情聴取。
みんなでどうするかアワアワしてる時、尋ちゃんが、
「まず、やり直そう。掠れてるんじゃかっこよくないでしょ!みんな速く綺麗にかけてるから大丈夫!頑張ろう!」
さすが、尋ちゃん…リーダーシップある!
私も頑張る!
「みんなで頑張ろ!!めっちゃ綺麗な花束だったから!!いけー!3-1!」
みんなで一致団結したらあっという間に完成した。さっきより断然クオリティも高い。
春希君と剛君の分も空いてる。
先生と話し合いが終わったのか2人も戻ってきた。
先生が口を開く。
「みなさん、席についてください。まず、この黒板アート、すごいですね。」
褒められて嬉しいのだが、この後先生に怒られることは目に見えてるため、素直に喜べない…
「卒業の後にこんな話をするのも1組らしいですが、まず、剛君に春希君が言ってしまったことは知っていますよね。誰も止めはしなかったと聞きました。」
止めなかったです。私は俯いてしまった。横目で見るとみんなも俯いている。
「みなさん、この学級のタイトルを一学期に決めましたよね。3-1のタイトルは"カラフル"でしたよね。」
先生、急になんの話を…?確かにカラフルでしたけど…
「私は思うんですよ、このクラスは色んな人がいる。個性あふれるクラスだから、カラフルだと。みんなを盛り上げられる人がいる。リーダーシップがある人もいる。絵を上手に描くことができる人も絵を描くのが少し苦手な人も。そして、剛君に話を聞きました。みんなで綺麗な黒板アートを描くために沢山練習したと。言ってくれました。このクラスはカラフルで少し不恰好なお花もすごく綺麗なお花も混じっている。そんな花束がいいんじゃないかなと私は思います。」
みんな、もう泣きそうな顔で話を聞いている。
この後剛君はみんなに囲まれることだろう。
そして、みんなで涙を流しながら、元気でカラフルに卒業するんだろう。
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