ED 花火大会

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ED 花火大会

 フィリア。17歳。独身。 「はい死刑」   ドゴオォンッ!! 「お前らも死刑」   バアァンッ!! 「ああっ! ロメロ! 何度生まれ変わっても、あなたに恋をするわ!」 「ジュリア! 必ず迎えに行くよ! 僕たちはきっと出会う。何度だって!」 「」   ドゴショオオォンッ!!!  今日も今日とて、フィリア王は処刑する。  王にリア充であることを認識された者達は爆発する……それがこの国の決まりだった。  死刑囚たちが爆発する様を見て、公開処刑場を取り囲む国民達が歓声を上げた。  ゲーム内恋愛をしているカップル達が爆ぜる様を、花火を眺めるように楽しんでいた。 「フィリア王万歳!」 「フィリア王万歳!」 「フィリア王万歳!」  バーチャル・リアリティ・独裁国家シミュレーションRPG『メロスは走らなかった』において、フィリアは王位にあった。 「ふはははッ! 私が王になったからには、リア充は爆発する!」  遊び心で『リア充爆発法』を制定して以来、フィリア王は毎日ゲームにログインしては、毎日リア充を爆発させていた。  しかし―― 「――もう、やめにしないか、こんなことは。誰も救われないじゃないか」  ある日、フィリア王は独り言のように言った。 「考えてみれば、間違っていたんだよ。ゲーム内にいるリア充達は、きっとみせかけのリア充であって、本物のリア充じゃないんだ。そんな悲しき者達を爆殺するなんて、よくないことだ」
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