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フィリア王は演説広場に向かう途中、リア充爆発法を制定した当時のことを思い出す。
リア充爆発法……フィリア王がこの悪法を制定させた当初の狙いは、自分の視界からリア充を遠ざけることにあった。
しかし、フィリア王の思惑とは裏腹に、国民の適応力は……フィリア王に言わせると、「ゴキブリ並み」であった。リア充爆発法が制定されて以降、リア充は激増したのである。
リア充爆発法は重大な吊り橋効果をもたらした。
今にも落ちてしまいそうな橋を男女が歩くと、死に近づいている緊張感が恋愛感情と結びついたかのような錯覚を覚えるなどと言う、あれである。
「リア充は、どこにでも湧いてくる」
以前、フィリア王はビーンに対してそうこぼしたことがある。
フィリア王は典型的な非リアであった。
ただでさえ、リアルでリア充を見せつけられているというのにゲーム内でも激しいイチャイチャを見せつけられるなど、フィリア王にとっては生き地獄でしかなかった。
以前、フィリア王とビーン大臣はこんなやり取りをしたことがある。
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