第3章 わたしたちの共通点

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「ありがとう!私ね、放課後にこういう空き教室で一人で漫画描いてたんだ。部活がない時に手伝ってほしいの」 「うん、いいよ」 こうして、佐藤さんの漫画を手伝うことが決まった。 まさかこんな形で、クラスメイトの一人と話ができるとは思わなかったけれど。 思わず二ヤけてしまうのを、おさえられなかった。 「ねえ、私のことは希美って呼んでよ、野々村さん」 「希美ちゃん……」 「私も野々村さんのこと、鈴香ちゃんって呼んでもいい?」 「うん、もちろん!」 ひとりきりだった放課後はむなしいだけだったのに。 放課後が来るのがこんなに待ち遠しくなるなんて。
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