第4章 秘密の友達

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“まだ学校にいる?” まさか翔哉くんから連絡が来るとは思わなくて、動揺が隠し切れない。 震える指で“まだいるよ”と打つのが精いっぱいだった。 「ねえ、鈴香ちゃん」 作業を続けて、しばらくたったあとのことだった。 希美ちゃんがわたしに話しかけたのと、ほぼ同時に教室のドアが開いて…… 「……え?」 まさかの人物が教室に入ってきたのだ。 「篠原!?なんで!?」 そう…… 教室に入ってきたのは、仏頂面の翔哉くん。 もしかして、さっきの返事で学校のどこかにいるわたしを探したってこと? どうして…… 「野々村さん、これ。担任から」 「え?」
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