第4章 秘密の友達

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渡された1枚の用紙は、今朝提出したばかりの書類だった。 「保護者のサイン書いて出してって」 「あ……」 「すぐにサインが無理そうなら、学校に電話が欲しいって言ってた」 お礼を言いながら、例の書類を受け取った。 その様子を希美ちゃんは、わたしたちを交互に見ていた。 「あの……」 あまりの不思議さに、すぐに言葉が出てこなかった希美ちゃん。 わたしたちを見つめたまま、申し訳なさそうに希美ちゃんは声を出した。 「鈴香ちゃんと篠原って仲いいの?」 「え……」 まさかの質問に驚いてしまって、思わず翔哉くんと目が合ってしまった。 そして、慌ててわたしはぶんぶんと首を横に振った。
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