<それぞれの春>

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女子高生というブランドがなくなったが、この綺麗な顔があれば大丈夫。 そう思ってキャバクラに勤め始めると、綺麗な人なんていくらでもいた。 だから、枕営業で売上を上げていると店から注意を受け、他のキャバ嬢からも色々と言われて結局、店を辞めざるをえなくなった。 別の店に入る前に豊胸手術を受け気になるところは全て直し、営業方法も改めて自分自身の安売りをやめた。 源氏名も好きだった昌希くんの名前から取って希とした。 パパは3人と決めてそれ以上は体を開かないことに決めた。 3人いれば充分で、一人が脱落すれば一人を補充した、その中に相馬秋彦が居て見るからにモテなさそうな男で“あきにゃん”とか言ってエッチすれば何でも買ってくれたけど、マンションをねだっても頭金しかもらえなかった。 どのみち、エッチも下手なエロジジイなんて金が無いからもう不要だと思っていたら、無職の文無しでマンションに押しかけてきたから、その頃ハマっていたセラピストの子に恋人役をやってもらって追い出した。 またあのおじさんが来たら面倒だから、あのマンションは賃貸にして他のパパから家賃を援助してもらって引っ越しをした。 お金は全て体のメンテナンスやホストに使って面白おかしく生活していたのに、単にステイタスの為に付き合った出雲喜郎のせいでおかしなことになった。 大学の准教授でイケメンでアッチの相性も良かったがある日、内容証明が届いてさらに出雲喜郎の嫁が雇った弁護士がやってきた。 さらに、その時の財布2名の嫁からも内容証明ががきてそれぞれ弁護士がついていた。 合計で600万円の慰謝料と今住んでいるマンションの賃料の支払いの停止、もちろんお手当も貰えなくなった。 中学の時の担任が定年退職をするとかでオンラインの同窓会をすることになり、そこで優良物件を一つ見つけようと思い参加をした。 中学時代にもこの担任にもいい思い出なんかないが、もしかすると諏訪昌希くんに会えるんじゃないかと思っていたら参加者リストに名前を見つけて歓喜した。
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