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「レンコン美味しい」
「豚も美味しい」
「紅生姜って添え物じゃないメインで食べるの初めて」
「揚げ物なのに全然胸焼けしないのね、不思議。いくつでも食べられる」
区役所を出て直ぐに新幹線に乗り大阪に来た。
新婚旅行は昌希さんの仕事が落ち着いてからすることにして今回は私が一度も行ったことがないテーマパークをハシゴする計画を立ててくれた。
そして今、大阪新世界の串カツ屋で初串カツを堪能している。
「俺は彩春の食べてる姿を見るのが好きなんだ」
「どうせ食いしん坊ですよ。昔は急いで食べないと朱夏に取られちゃうから自分の分は急いで食べる癖がついたの」
「ホテルの近くにたこ焼きミュージアムがあるけど」
「そうなの?じゃあ、串揚げはこのくらいにしてたこ焼きを食べに行きましょう」
「了解」
思えば、朱夏が大学を卒業するまではと自分自身に贅沢禁止令を出していた。
旅行も行かず、趣味も持たずにいたがこれからは自分主義になってみようと思う。
趣味に関しては一つ出来た。
同居をする条件の一つだった庭を綺麗にするという事が今は趣味となった。
明日、入園する予定のテーマパークの入り口近くにあるホテルにチェックインをするとたこ焼きミュージアムへ向かう。
「うっそ!色々ありすぎて、どうすればいいんだろう」
「3つ位テイクアウトにしてホテルで食べようか」
「そうする」
スタンダードなもの、ネギが大量にのったもの、だし汁でいただくものを購入して部屋に入る。
ソースとマヨネーズのハーモニーが素晴らしくて頬が落ちそうになりながら次々と口の中に消えていく。
だし汁はさっぱりしていてまだまだイケる。
ネギが大量にのったたこ焼きを前にしてふと
「今日って初夜だよね?」
「そうなるかな」
「ネギってOK?」
「今更でしょ、それに二人で食べるんだからOKでしょ」
とか言っていたが、結婚式からの流れですっかり疲れてしまって気がついたら朝になっていた。
映画のセットのような街並みの中を歩きながら、いくつかのアトラクションを楽しんだ。
「初めて来たけどすごく楽しい」
「俺もこっちは初めてだ」
「こっちは?」
今回、私が大阪と千葉のテーマパークに行ったことが無いと言ったら、その二つをハシゴしようと言うことになった。
明日、東京に帰ったら明後日には車でテーマパークに行き1泊することになっている。
「まぁ、デートコースではあるからね。でもホテルに泊まるのは初めてだよ」
閉園時間まで手を繋いで映画の世界を楽しんだ。
翌日は、新幹線の時間まで通天閣に登りビリケンさんの足の裏を触ったり、カニ料理店のランチを食べた。
新幹線の中では二人とも爆睡して自宅に着いた時はそのままベッドにダイブした。
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