本編

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容赦なく服をはだけさせていくツェリに、俺は泣きながら勘弁してくれと頼み込んだ。 X年後。 世界で初めて獣人が自由に暮らせる国が出来たことによって、世界では獣人解放運動が広がっていった。 獣人解放運動に反対する国家達は次々と彼の国に戦争を仕掛けたが、偉大なる獣人王ツェリと、その手に黄金を抱く彼の妻・黄金妃ラヴァンの圧倒的な強さに敗北していった。 今となっては世界に獣人を奴隷とする国はなくなった。 彼の国は獣人王と黄金妃の監督の元、次第に民主化が進められ、ヒトの特権階級も厳しい財産没収の後に地位を失った。 獣人王と黄金妃の間には三人の子がおり彼らは皆優秀で、夫夫は晩年になると三人の子と民に全てを任せて王の座を降りた。 そして二人は田舎の村に移り住み、ともに寿命が尽きるまで仲睦まじく暮らしたのだそうだ。
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