七、ウォーシーの季節は大忙し

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 ルーチェの楽しそうな言葉に従って、クーシュカたちは恐る恐ると言った風でその一歩を踏み出した。紐に(つな)がれた数頭のクーシュカと仔クーシュカは、ゆっくりとした歩みでルーチェの後について歩いている。そんなルーチェとクーシュカの様子を見守る形で、大翔は最後尾を歩くのだった。  こうしてクーシュカたちの大移動を行ったが、道中、大きな混乱も見られずにクーシュカたちは無事に余った土地へと到着できた。余った土地はおあつらえ向きに柵がしてあるため、ルーチェはここでクーシュカたちの紐を外し、自由にさせた。 「さぁ! ここにある草は好きなだけ食べて良いのよ! 自由に食べちゃって!」  ルーチェの言葉を聞いたクーシュカマダムたちが、のそのそと四方八方へと散らばっていく。そうして自分の足元にある草をゆっくりと食べ始めた。  ルーチェはその様子を見て嬉しそうだ。 「こんなに生き生きしたクーシュカたちを見るのは初めて! ありがとう! ヒロト様!」 「礼には及ばねぇべ。クーシュカマダムたちが静かだったから、ここまで無事に連れてこられたべ。全て、日頃のルーチェの行いだべな」
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