七、ウォーシーの季節は大忙し

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 大翔の言葉にルーチェは、へへへ、と笑って照れていた。それからしばらくはクーシュカの様子を二人で見守っていたのだが、ルーチェは新しく敷かれる水路の方が気になったらしく、 「ポエルがそろそろ来ると思うの。行こう? ヒロト様」  そう言って大翔の手を引いて移動をするのだった。  水路側にはポエルの舞がやって来るのは今か今かと待ち構えている人々が、文字通り首を長くして待っていた。その人だかりに、ルーチェはぴょんぴょんと跳びはねながらポエルの姿を探していた。 「ん~……、見えない……」 「(すご)い人だべなぁ……」  大翔とルーチェは人波の後ろの方に立っていたのだが、 「あっ! 救世主様! こんなところにっ!」  一人の村人に見つかってしまった。するとその言葉を聞いた他の村人たちも、大翔の姿を見ようとキョロキョロと視線を動かす。 「こんな所にいてはダメですよ! もっと近くで、ポエル様のお姿をご覧になってください!」  大翔に気付いた村人はそう言うと、大翔とルーチェのために道を空けてくれた。そのまま他の村人たちも道を空けてくれ、気付けば水路の目の前、人だかりの最前列にルーチェと大翔は立つことができたのだった。 (これは……、救世主のチートだべ……)
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