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そんな大翔はこの金髪のせいなのか、近くの進学校に通っている、いわゆるヤンキーと呼ばれる人種に良く絡まれていた。ヤンキーたちは毎日、何かにつけて大翔にいちゃもんを付けては絡んできて、そのたびに返り討ちに遭っている。
そんな毎日を送っている大翔は生傷の絶えない生活ではあったが、去年一年間は無遅刻・無欠席で皆勤賞を取っている。外見の、特に頭こそ派手ではあるが、大翔は根が真面目なのだ。
今、因縁を付けてきているヤンキー三人組も、大翔は何度か返り討ちにしている過去がある。
「オメェたち、飽きないな。俺は正直、オメェたちの相手は飽き飽きしてきているぞ」
「んだと、こらぁっ! 黙って聞いてりゃ、いい気になってんじゃねーぞっ!」
一人のヤンキーが大翔へと殴りかかってきた。正面から来た拳を大翔はいつものようにひょいっと頭を倒すことでよける。
「このっ!」
よけられたヤンキーが振り向きざまに大翔を殴ろうとしたのだが、その行動さえも大翔は予想しており、身体ごとよける。勢いを殺せなかったヤンキーはそのまま田んぼの中へと落ちてしまった。
「オメェ! よくも!」
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