キミのショーツは薔薇の香り

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キミのショーツは薔薇の香り

それは、あの人との合言葉。 同じ会社の不倫相手 あちらは部長でわたしはただのオフィスガール エレベーターの中で不意に手を握られたのがキッカケだった。 待ち合わせはいつも高級ホテルのカフェラウンジ わたしは彼を待つ時間がとても好きだった。 カプチーノを一杯飲み干した頃 部屋のキーをポケットに忍ばせてやって来る。 今夜はどんな手を使ってわたしをイカせるの? 不安と期待が入り混じって胸をドキドキさせて、 今夜も彼の開いたドアを抜ける。 部屋の真ん中に置かれた大きなベッドが 淫靡な世界へわたしを誘う。 窓辺で夜景を見ていると、背後から彼の手が、 わたしの身体を抱き締める。 首筋にキスをして、舌先で軽く耳を噛む。 右手がわたしの乳房をまさぐり、 ブラウスのボタンを外したら すぐにブラの中へと右手は忍び込む、 摘まれた乳首はすでに硬くなっていて、 思わずわたしは身悶えする。 わたしは振り向いて彼とのキスを楽しむ。 舌をべっとり絡ませる濃厚なキスだ。 彼の舌はわたしの中で、別の生き物みたいに 艶かしく動き回る。ゆっくりと強く、弱く。 唾液が口内に溢れ、唇の端を濡らす。 両手で彼の頭部を抱きかかえると、強く舌が吸われる。 本能のままに、野獣のように。 わたしのスカートのファスナーが降ろされる。 ブラウスのボタンが全部外され、肩と袖が空気に触れる。上半身はブラだけが残る。 スカートのファスナーが全開され、少しずつ降ろされ、ヒップの膨らみを過ぎたら一気に足下へと、 落ちる。 その瞬間、わたしも彼の手の中に、 堕ちる。 下着姿になったわたしを愉しむように、 ゆっくり焦らしながら、あなたは掌を滑らせ、 キスの雨を降らせる。 一番敏感な部分に近付いては遠去かる。 くねらせる肢体を愉しみながら、あなたはブラのホックを外す。 わたしはあなたのシャツを脱がし、肌を密着させる。 ズボンのベルトを外し、それを手にする。 もうすでにこんなに硬い。 胸に当てたブラはあなたに取り払われ、 二つの膨らみが露わになる。 突き出た乳首がつんと上を向く。 掌と舌を使ってそれを揉みほぐす。 乳首の上に舌が転がる。 わたしの髪のほつれ毛が肩や背中をくすぐる。 乳首を口にしたまま、あなたの両手がわたしのショーツの内側に滑り込む。 先ずは後ろから、ヒップの膨らみを掌で撫で回し、そして、摑む。 時折、指先が割れ目をなぞる。 その度にわたしは抑えきれずに、喘いでしまう。 もう雫が滴っているのではないだろうか? あなたの手がショーツの中をヒップから太腿の外側を伝い、前の方に移動する。 ショーツを半脱ぎ状態のまま、繁みを掻き分け、潤んだわたしの部分に指先が触れる。 身体中に電気が走ったみたいに、抑えきれない女の声を出して、仰け反ってしまう。 あなたはやさしくゆっくりわたしの部分を愛撫する。 そして、慣れた手付きでショーツが脱がされる。 生まれたままの姿になったわたしをあなたは愛でるみたいに、目と舌と掌を使って隈なく確かめる。 ふかふかのベッドに押し倒されたら、その白い世界がわたしの全てで、覆い被さるあなたが神となり、わたしを支配する。 再び、全身に舌が這いずり回り、あられも無い格好を強いられ、体温が2℃上がる。 うつ伏せにされ、首筋から背筋を通り、お尻の割れ目へと舌が這う。その快感に酔いしれる。 あっ、そこは…… わたしの言葉など、あなたの耳には入らない。 されるがままに、四つん這いになり片脚が持ち上げられ、人には見せないあの部分にあなたの吐息が吹きかかる。 ぞわぞわと全身に痺れが走る。 苦痛でもない嫌悪でもない、悦楽の反応。 あなたの指先がわたしの部分に触れる。 もうしとどに濡れそぼったそこは、吸い込まれるように滑らかにあなたの指がわたしの体内に潜り込む。 あ、あぁ、 わたしの唇から声が洩れる。 じゅわっと愛液の溢れ出す音が聴こえる。 あなたは指をゆっくりと動かして、喘ぐわたしの反応を伺う。 あなたは親指で豆を弄り、人差し指と中指でぬるぬるしたあの部分に出し入れする。時折、薬指が別の部分に触れる。 わたしはそれだけでもうイキそうになり、何度も絶頂に襲われる。 二人の身体はベッドの海を泳ぐ魚だ。 わたしは仰向けで両脚を広げて上げる。あなたは左手でわたしの頭を持ち上げ唇を吸う。 唾液で涎を垂らしたわたしの口にあなたの硬いアレが侵入する。 わたしは大きく口を開けて、喉元の奥の方までそれを迎え入れる。  舌を這わせ、根元から先端にかけて刺激を与える。先端にある小さな唇に舌を押し付けると滑り気のある液体が滲み出す。それを先端の丸い部分全体に広げて伸ばす。裏筋あたりから浮いた血管を舌先で刺激する。ねっとりと、力を込めて。 あなたは腰を前後に揺さぶる。上の口を性器に見立てて、獣のようにわたしの頭を鷲掴み、勃起したものを突き立てる。 そのままイキそうになるのをわたしの舌がコントロールする。まだダメよ。 そして、いよいよ、下の口へあなたは挿入する。 ずぶずぶと音がして根元まですっぽりそれは包まれる。愛液がたっぷりといやらしく女陰と陰茎を濡らして、雫が内腿を伝ってシーツを湿らせる。 あなたが腰を前後に揺する、その都度わたしは果てしない海原に旅を始める。 最初はさざなみだったものが、徐々に大きな波に、やがて、激しい熱い嵐のような、砕け散る波のような、快楽という名の津波が何度も何度もわたしに襲い掛かる。 抑えきれないわたしの喘ぎ声は、とても淫らで、美しく木霊して、今宵の夜を泳ぎ尽くす。 こんな淫らに喘ぐわたしの姿を他の誰が知っていようか。 この瞬間が堪らなくて、愛しくて、わたしはこの一瞬のために生きていることを実感する。 今度はいつ聴かされるだろうか、あの言葉。 わたしはひたすらそれを待ち続けている。 終わり
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