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二
中ニ病犯人の犯行を特定出来た僕たちだけど、この後、衝撃過ぎる展開を迎える。
「ふはははは、ご来場の全ての愚民たちよっ!! 刮目せよっ!! 注目せよっ!! そしてお耳を拝借、傾聴せよっ!!」
中ニ病犯人は追い詰められたにも関わらず、自信満々な態度で僕たちにいい放った。
「この魔界を統べるもの魔王をここまで追い詰めたのは、褒めてつかわそうぞっ!! だがこの魔王、一介の愚民に捕まるわけにはいかん。全力全開で阻止してくれるわっ!!」
魔王と名乗る中ニ病犯人は、僕たちに魔剣ドラグブレードと名付けたナイフの先端を向けた。
「むちさん、僕たち、迂闊に動けないみたいだね」
「そうね、構えから武術経験ないド素人なのはわかるけど、相手は辰年。下手に刺激できないね」
僕たちが攻めあぐねている時、一人の刑事さんが前に出た。
「それなら魔王さま、その魔剣ドラグブレードと、俺のピストル、どっちが強いか、勝負して貰っていいですか」
警視庁捜査一課の伽羅雪刑事さんだ。
「ピストルだとっ!?」
「いけませんか? すみませんねぇ初期装備で。武器屋にいってもうまい棒しか売ってなかったんですよ。あ、でも魔王さま相手に手加減するのは失礼ですね。全力で頭撃ち抜きます!」
「そ、そういうことを言ってるんじゃない!」
「あれですか、魔王相手にサシで勝負しようとは烏滸がましいにも程があると? そうですね。そういうことならば」伽羅雪刑事さんはスマホを取り出した。
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